睡眠時間の成人の目安は、6 時間以上 8 時間未満であり、このくらいの人が最も健康だということがわかっています。平均は7時間30分程度になるようです。
個人差があるけど大体この位ですよね。そして一般的には脳は起床後15時間程度で眠くなるように出来てます。大体24時間サイクルで回っています。
そんなサイクルを変えて健康を維持して睡眠時間を短く出来るのか?という疑問に対し、とある資料を引用し記事を書きました。
目次
睡眠時間はどの位、短く出来るのか
8時間睡眠を6時間まで短縮しても精神身体機能には影響がなく,この程度の虚血化は睡眠潜時を短く(寝つきをよく)し,徐波睡眠の出現量にも影響を与えない
本当にベストな睡眠時間って何時間? 碓氷章, 増山里枝子 journal 治療 Vol.93 num2 2011.
普段8時間睡眠の人でも習慣化により6時間位なら問題なく短縮できるようです。ただし、個人差があるのであくまで日中眠気を感じない範囲です。
6時間以下の極端な短眠はどうなのか
・4~5時間の短眠になると、昼間に耐えがたい眠気や倦怠感を感じ,明確な認知機瀧の低下とともに,気分の悪化,運動機能の低下などが起こる。
・本来感じるはずの短眠からくる耐えがたい眠気や倦怠感を,精神的な緊張でマスキングしている可能性が高い.このような緊張状態を長期間継続していると,潜在的な軽躁状態となり、交感神経系の持続的な充進によって心臓血管系の疾患を発症するリスクが高くなる。
本当にベストな睡眠時間って何時間? 碓氷章, 増山里枝子 journal 治療 Vol.93 num2 2011.
たまに3時間とか言う人がいますけど、こういう人は無理に脳をだまして覚醒させてるんじゃないかと思うわけです。確かに質の高い睡眠(深い睡眠)をとる事で普通にパフォーマンスを発揮できるかもしれません。ただ、短時間睡眠を続けた人が長期的に身体に及ぼす影響などはまだはっきりとした事が分かっていません(少なくとも私の知る範囲では)。
ただ、一方で遺伝子の影響で4~5時間程度の睡眠で一般人と変わらない状態の人もいるとされていますが、これは生まれつきの特異体質みたいなものなので、普通の人は真似してはいけません。
確実な事は言えませんが極端な短時間睡眠は統計上は悪い習慣であると言えます。
逆に睡眠時間が長いのはどうなのか?
日本人を対象にした横断研究でも、9 時間以上寝床にいる者では、9 時間未満の者と比べて中途覚醒をおこす割合が高いことが示されている。必要以上に長い時間、寝床に就くことは、中途覚醒が出現し、熟睡感が損なわれ、不眠につながる行動である。
健康づくりのための睡眠指針2014 厚生労働省
寝すぎると次の日が寝れなくなるから良くないよという事です。
睡眠時間を短くする方法
・極端な短眠化は避け,6時間前後の短眠を習慣化することが肝要である
・規則正しい睡眠習慣・運動習慣などが昼と夜の活動のメリハリを大きくすることで,概日リズムの振幅を大きくし,その結果として睡眠の質と覚醒の質が維持される.
・運動の習慣化でAT値(無酸素性作業閾値)を高めて,身体機能(体力)を高めることなどが短眠化の際には必要と考えられる.
本当にベストな睡眠時間って何時間? 碓氷章, 増山里枝子 journal 治療 Vol.93 num2 2011.
AT値(無酸素性作業閾値)と睡眠時間の関係が興味深かったです。今後AT値と睡眠時間の関係を示した報告を見つけたら紹介したいと思います。
結論
寝る時間を6時間程度まで短くしても問題なし。ただし日中に眠くならない範囲で。
それ以下だと心臓や血管に良くない
寝る時間を短くするには日中の覚醒度を上げる事が大切(運動など)
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