認知症や物忘れは『能動的に生きる』という事が最大の予防法になるというお話です。
目次
認知症とは
加齢とともに脳の機能が衰える事は防げません。
年齢とともに徐々に衰えていくのが普通です。
ただ、認知症は脳の一部が正常に働かなくなる事で、年齢相応の低下分よりもさらに衰えるという状態です。
認知症の予備軍を含めると65歳以上の4分の1の約400万人が該当します。
認知症は治せない
そして残念ながら認知症は治すという事ができません。
薬の副作用によるせん妄だとか、一時的に脳血管が圧迫されている事による認知機能低下は改善する事はあります。
しかし、一般的には進む認知症の進行を緩やかには出来ても止める事は出来ません。
たまにテレビとかで認知症の特集とか放送しているので知っている方も多いと思います。
つまり、治せないので予防が大切になるという事です。
予防法は脳に適度な刺激を与える事
認知症の予防として効果があるらしいという報告は結構上がっています。『楽しむ事(感情を動かす事)』『人と話す事』『役割がある事』『昔良く聞いていた音楽を聴く』『運動する』など、他にも色々ありますが、要するに脳に適度な刺激を与えるっていう事になります。
何をどのくらいやれば良いのか?
じゃあ、何をどのくらいやれば良いのかっていう話なんですが、実はまだよく分かっていません。
そもそも認知症が社会的な問題として取り上げられるようになったのは最近の事です。
高齢化社会になった今だからこそ、議論がおこなわれるようになってきた事で、はっきりしているのは脳に適度な刺激を与えるというのが良いという事なんです。
そして、ある程度動ける方は能動的に動くという事が脳を刺激します。
能動的に動く事が脳を刺激する
料理をつくる、人と話す、毎日違う景色を眺めるなど、5感を使って自分がやりたい事、わくわくする事、与えられた役割の中で主体的に動く事が大切です。
受け身の生活は脳を刺激しません。これはある程度確信があります。
入院している方を見ていて感じる事
実は私、とある医療施設で働いており、色々な方と接してきました。
2~3か月の入院生活で認知機能の低下が進む方もみられますが、こういう方は受け身の生活になっている傾向があるように感じます。
ただ黙って寝ていれば食事は出てくるし、フロの時間も呼びに来る、洗濯物も持って行ってくれる。言ってしまえば何もしなくても生活出来てしまう。この環境が認知機能の面からみたらマイナスであると思わざるを得ません。
あと、偏見が強かったり他人の話を聞かなかったりするような方もその傾向があるように感じます。
こういった方は他者との関わりが少なかったり、他人と関わる事で大きくストレスを感じてしまうため脳へ良い刺激が与えられないためではないかと推測します。
対して、人とよく話す方や周囲のちょっとした変化に興味をもつような方、柔軟な考えを持っている方というのは認知面での低下はあまりないように感じます。
ただこれは、元々の性格や今まで働いてきた環境の問題もあるので良い悪いというような事ではありません。個人的にそう感じたという印象の話です。
楽しい事だけが良いわけではない
スマホやテレビは楽しいですが、脳をあまり刺激しません。
脳トレとかも頭を使うので良いのかもしれませんが、5感を刺激する活動の方が良いと感じます。
要は『見る』『聞く』『話す』『笑う』『作業する』『運動する』『いろいろな物、事に関心をもつ』など
その他の予防法
あと、認知症とは脳の機能が一部損なわれている状態なので、普段から高血圧の方は要注意です。
※高血圧は脳の小さい血管へ血が流れにくくなるため。
それと栄養。諸説ありますが、ひとつ確かな事は栄養不足は脳に必要なエネルギーが不足して機能障害の一因になるという事です。当たり前の話ですが、バランスの良い食事は大切です。
高血糖や肥満など、生活習慣病は健常者に比べリスクが倍以上になるというデータもあります。
生活習慣病と認知症は関連が深く、できるだけ改善した方が良いのは間違いなさそうです。
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