運動神経は大人になっても良くなります。
まずはこの図を見て下さい。
これはスキャモンの発育曲線というものですが、神経系の発達は12歳頃までにほとんど完成しています。
だから幼少期の遊びや運動は運動神経を構築するのに大切ですという話の基になっているグラフです。
確かに神経系は子供のころに発達するのは間違いない事実です。
では何故大人になって始めたスポーツで技能が向上するのでしょうか?ダンスを練習すると上手くなるのでしょうか?
筋力が上がったから?
違います。
動きのコツを体得したからです、運動神経が良くなったからです。
目次
運動神経って何か?
「あの人は運動神経が悪いよねぇ」とか言いますが、
大体は鈍い、要領が悪い、教えた通りに動けないというような時に使われます。
逆に「運動神経が良いね」っていう時は、何でも要領よく運動できるような人に使われます。
言ってみれば身体を動かすコツを体得しているかどうかです。
正確には運動神経とは脳から脊髄、手足までの運動情報の通り道の事を言いますが、知りたいのはそういう解剖学の話じゃないと思うので、
この記事では運動神経を身体を動かすコツとして話を進めます。
運動神経は脳のはたらき
身体を動かすコツを体得しているかどうかは脳です。
脳がどれだけ身体の動かし方(筋肉の選択、動かす順番、強さ)を記憶しているかです。
運動神経の良い人とは、例えば人の動きを真似しようと思った時に、
動きをイメージしてからどの筋肉をどの順番でどれだけの強さで動かすかを瞬時におこなえます。
小さい時から何万回と繰り返してきたような動きは考えずにできて、言わば運動が自動化されています。
そして、色々な動きをすぐ出来るかどうかは自動化されているパターンがどれだけ多いかという事です。
運動は、多くの自動化パターンの組み合わせで成り立っています。
自動化のパターンを脳に記憶させる事で運動神経は上がります。
運動の自動化は時間が掛かる
ただ、自動化するためには時間が掛かります。練習量が必要です。
あらゆるスポーツを要領よくこなすためには基礎的な数多くの自動化パターンが必要になります。
小さいころから多くの動きやスポーツを経験してきた人と同じくらい要領を良くしたいと思っても、私たち大人は時間的に難しいと思います。
ただ、繰り返している動きは脳内でのネットワークが強化されるため速くなります。それが何歳でも
大人になると時間がない
子供の方が運動神経は良くなりやすく、子供の方が運動に接する機会や時間が多いです。
さらに運動の得意な子供は、運動が得意なグループに属する機会が多くなるため時間とともに差が開きます。
それを大人になってから縮めようとしても正直難しいです。
あらゆる動きを要領よくこなすという運動神経は大人になっても良くなるけど時間的に非効率。そこで、やりたいスポーツでの必要な動作を反復して運動技能(スキル)を上げるという考えこそが重要になります。
大人になってからのスポーツは必要な動きのみを反復練習する一点突破が大切
反復練習のススメ
必要な動きのみを反復する事で要領の良さを凌駕してください。
サッカー上手だけどボール投げる時は手投げになる人なんて一杯います。
それでも1つ得意なものがあると「できる人」という評価になったりします。
さらに、ボールを投げる、サイドステップで素早く移動するなど何パターンかの動きが自動化されるようになると、その動きは他のスポーツでも応用できるようになります。
そうなるといつの間にか「運動神経が良いねぇ」ってなります。
正直、運動神経って曖昧で、俊敏だったり何となく運動が出来る風の人に使われます。
効率的に自動化パターンを増やすために、大人のスポーツはとにかく一点突破です。
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