身体能力と運動能力は同じようで違います。
イメージとしては
身体能力+技能(スキル)=運動能力
が分かり易いと思います。
似たような意味合いで体力とか運動神経という言葉もありますが、それぞれどう違うか説明します。
目次
身体能力と運動能力の違い
身体能力は技能(スキル)を出来るだけ含まない身体の能力です。
例えば筋力や柔軟性といった数値だったり、最大酸素摂取量(持久力の目安)が該当します。
対して運動能力はスキルを含んだ総合的な運動の能力となります。
例えば遠投とか高跳びとかが当たります。
遠投はボールを遠くに投げるために筋力だけではなく重心の移動や下半身の力を上半身にタイミングよく伝える技能も必要となるので、全身の筋力や柔軟性(身体能力)+技能という事になります。
じゃあ垂直飛びはどうなんだ?といった疑問もあるかもしれませんが、両者に明確な区切りはありません。あくまで概念として運動技能が必要な能力を運動能力としましょうという事になっているだけです。
実際の体力テストでは
文部科学省で決められている新体力テストの項目は
- 握力(筋力の指標)
- 上体起こし(筋力、筋持久力の指標)
- 長坐位での前屈(柔軟性の指標)
- 反復横跳び(敏捷性の指標)
- 1000m走(男子は1500m)、または20mシャトルラン(全身持久力の指標)
- 50m走(走能力)
- 立ち幅跳び(跳能力)
- 遠投(投能力)
と7つありますが、1~3に関しては身体能力の項目で、その他はどちらかというと運動能力の項目となるはずです。
全身持久力は身体機能の意味合いが強いような気もしますが、実際は走り方など技能の要素も入っています。明確な区別というのは難しいですし、そこまで厳密に分ける事もないのかなという気もします。
体力とは
実は体力という概念はもの凄く幅が広く、病気にならないための防衛力、熱さや寒さに耐える力、精神力など多くの概念を含んでいます。
そのため、運動能力や身体能力は体力の一部となります。
ただ、一般的にスポーツ場面で体力というと、運動能力や身体能力の事を指している事が多いです。
では運動神経とは何なのか?
解剖学や運動学などで出てくる運動神経という言葉の意味と、私たちが一般的にイメージする運動神経とは意味が違います。
正確には運動神経は脊髄から手足など末梢までの信号の通り道になりますが、ここでは一般的にイメージする事が多い身体を動かすコツとします。
そして、身体を動かすコツは脳がどれだけ身体の動かし方(筋肉の選択、動かす順番、強さ)のパターンを記憶(自動化)しているかになります。
運動神経をこの概念に当てはめるなら、どれだけ効率よくスキルを習得出来るかに関わってきます。
つまり、
身体能力+技能=運動能力
の技能習得の部分です。
まとめ
身体能力+技能=運動能力
技能習得には運動神経が関わる。
体力とは広い概念で、運動能力や身体能力は体力の一部
以上。毒にも薬にもならない話でした。
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