スクワットはフォーム(姿勢)によって収縮しやすい筋肉が変わります。
この記事ではお尻の筋肉に効かせるスクワットのフォームについて書いています。
めんどい人はまとめと実践に飛んで下さい。
目次
腰の落とし方
お尻の筋肉を鍛えるためには股関節を落としていく必要があります。そうすると前後の重心の位置と股関節の距離が出来るので、股関節の伸展筋(大殿筋、ハムストリングス)が働くようになります。
図左のように膝を前に出すほど重心と膝関節の距離が開くので、ももの前(大腿四頭筋)の筋肉がはたらきます。
膝を前に出せば出すほどお尻への負荷が軽くなってしまう事や、深く曲げた時に大腿四頭筋に集中的に負荷が掛かってしまいます。
そのため大腿四頭筋やおしりなど全体的に鍛えたい場合はスネと背中を平行にするくらいがちょうど良いと思われます。
この時、膝はつま先より前に出ても良い。
前に、何故膝が前に出てはダメなのか調べました。凄く調べました。
しかし、納得できる文献等を見つける事は出来ませんでした。もしだれか知っている人がいたら教えて下さい。
おそらくですが、「上体を起こして極端に膝を前に出すと大腿四頭筋に負担が掛かり過ぎるのでダメですよ」、という事ではないかと思います。
膝を多少前に出した方が下肢全体に掛かる力のバランスは良くなります。
で、お尻に効かせるためにはお尻を後ろに下げるんですが、この時バランスをとるために上半身を前に倒す必要が出てきます。
そのため重りを使う場合には腰に負担が掛かり過ぎるので、極端にお尻を引く必要はないです。
骨盤
股関節を曲げていくと骨盤が後傾(ねこ背)しやすいです。
理想は軽い前傾をキープする事です。
背中に長い棒っこが入っているイメージで良いと思います。
胸を張る意識が強すぎると腰が反りすぎてしまいます。これだと腰を痛めます。
スタンス(足幅)と膝の向き
スタンス(足幅)は広い方がお尻に効きます。
足幅を、肩幅の広さにするのと肩幅の2倍で行うのでは、大殿筋のはたらきに優位に差がみられるとの事です。これはやってみたらすぐ実感できます。
スタンスを広くすると膝が内側(knee inという)に入りやすくなるので注意です。膝が内に入るとお尻の筋肉に効きません。
つま先をㇵの字にして膝の向きを揃えるようにしましょう。そうする事で股関節の外転、外旋運動が入るので、大殿筋や中殿筋にしっかり効いてきます。
あと、少しㇵの字にしないと股関節の前側が詰まって骨盤が前傾しにくくなります。
つま先はどのくらいの角度が良いかは分かりませんが、角度をつけ過ぎると前後のバランスが取りにくくなります。
なぜスタンスが広いとお尻に効くのか?
まず、スタンスが広いと内転筋が伸ばされます。筋肉はゴムのような性質を持っているため、伸ばされると縮む方向に力が入ります。
これは膝が内側に入る(knee in)動作として現れます(股関節の内転、内旋)。
このknee inという動作に抗するように膝を外側に向ける事によって股関節の外旋、外転筋(=大殿筋、中殿筋、外旋筋群)が働きます。
つまり、スタンスを広くしても膝を外に向けようとしないとお尻への効果は期待出来ないという事です。
※股関節の内転筋群にも効いています
まとめと実践
まとめると、お尻に効くスクワットは
- スタンスを広く(肩幅の倍)
- つま先はㇵの字に
- 骨盤の前傾をキープしてお尻を引くように腰を落としていく
- その際、膝を内に入れないで、つま先に揃えるように外に開く
となります。
これをスロートレーニングの原理を利用して実践してみます。
※スロトレがよく分からない方のために参考記事を貼っておきます。
参考:スロートレーニングという筋トレの効果とやり方を解説します
①まずゆっくりと腰を落としていきます。
②次にゆっくりと腰を上げていきます。
膝は伸ばし切らないようにする事で筋肉を休ませないようにします。
これだけです。
連続10回もやれば太ももやお尻に効いてくるのを実感できると思います。
いまいちお尻に刺激がないと感じる場合は、抵抗をかけながらスクワットをするという方法もあります。
最近ではつま先と膝を出来るだけ外に向けるスクワットをやっています(自重トレです)。正直、文献等ではつま先が軽度外向きの報告しかないためイマイチ根拠は薄いですが、体感上はガッツリ外に開く方がお尻やハムスト、内転筋群には効いてる感じがあります。
これくらいでやってます。
傍目には変わらないように見えるかもしれませんが、体感上はかなり違います。踵に体重をかけています。
ただ、バーベルとかを使うならもう少し狭い方が安定するので足幅はお好みでお願いします。
おわり。
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