この記事は筋トレ(筋肥大)の基礎的な考え方と、筋トレで痩せるのかについて経験を踏まえて考えた事を書いています。
目次
筋トレの考え方
一般的な筋肉トレーニングの基礎の考え方としてはサイズの原理に基づいています。これは運動負荷が小さいと速筋(白筋)が使われないよという原理です。そして筋肥大を狙うなら速筋を使う必要があるため、少なくともMAXの75%程度は負荷が必要だよねという事です。で、75%ってどのくらいかというと、
負荷(%) | 最大反復回数 | 効果 |
100 | 1~2回 | 神経+筋肥大 |
90 | 3~5回 | |
85 | 6~8回 | 筋肥大 |
80 | 8~10回 | |
75 | 10~12回 | |
70 | 13~15回 | 筋持久力 |
50 | 20~30回 | |
35 | 50~60回 |
参考 運動療法学 総論 第3版、奈良 勲(監修):㈱医学書院,2010.
限界まで追い込んでも10回位しか繰り返せない程度の負荷量になります。
ただ、詰まるところ速筋(白筋)を活動させれば筋肥大の効果は見込めるという事で、現在は筋肥大に対するトレーニングも色々進化しています。加圧トレーニングやスロートレーニングなどありますが、本記事の主旨とは違うため割愛します。
デロームの漸増抵抗運動(PRE)
1900年代の半ばに出来た理論で、現代でも広く応用されている筋力増強理論です。筋肥大のトレーニングとしては一般的にはこの方法ではないかと思います。具体的には下表に示すように
負荷量 | 回数 | セット数 |
40% | 10回 | 1セット目 |
60% | 10回 | 2セット目 |
80% | 10回 | 3セット目 |
と3セット行います。1セット目と2セット目は3セット目のための準備として行われます。デロームさんは徐々に負荷を減らしていく方法(漸減抵抗運動)も提唱していますが、いずれも約80%の負荷で10回反復という限界まで追い込ませます。
体力やモチベーション等により負荷や回数を若干変更して行う事もありますが、筋肥大を狙うなら70%~80%の負荷を取り入れるのが一般的でしょう。ちなみに筋力アップは2週間で起きるが(神経系の働きが良くなるから)、筋肥大は6~8週間はかかるよ。
補足ですが、やるなら最初は負荷量を落として回数を少し増やした方が無難と思います。頻度に関してですが、翌日は間違いなく筋肉痛になるので2~3日は開ける事になります。2~3日開ける事で筋肉の超回復が見込めますし、何より毎日は無理、絶対怪我する。あとしばらく繰り返すと筋力がついてくるので、定期的に100%の負荷量を測って負荷量を設定し直していきます。
過去、筋トレにチャレンジした話
私は過去に2ヶ月間、週3回で40%、60%、80%の3セット(記憶が曖昧ですが、もう少し負荷高かったかも)で大腿四頭筋の筋トレをやったが事ありますが、これはかなりきついです。相当気合を入れないと出来ません。仕事終わりに「ちょっと軽く汗流して帰るか~」程度のノリではとても乗り越えられないです。下手すりゃ怪我するレベルです。でも確かに筋力はつきました。数値でいうと1.5倍位の筋力になったと記憶してます。やめたから直ぐに元通りの筋力に戻りましたが・・。ちなみに周径は測ってないです。
私がヘタレなのかもしれませんが、最初は少し負荷を落として回数を稼ぐなどした方が無難だと思います。ただ、半年後の何かの大会に向けてとか、何かの記録を狙っているというような、目標がハッキリしている人は良いと思います。
筋トレは痩せる?
筋肉つけたら基礎代謝が上がって痩せるよ~っていう人が居います。確かにそうなんですが、1Kgの筋肉をつけるのには個人差もあるけど、数ヶ月単位で週2~3みっちりトレーニングを積んで出来るかどうかです。止めれば当然元に戻る(ただし、一度筋肉をつければ衰えてもまた筋力アップし易い)。それに筋肉1kgの基礎代謝量は数10キロカロリー/日で、シュークリーム1/4個。筋トレで痩せるのは修行僧のようなメンタルが必要だ。
筋トレ反対のような事を書いてしまったが、反対している訳ではないし、私はむしろ筋トレ好きです。筋トレで痩せるのは大変だよって事を伝えたかったんです。
あと食事を減らして痩せようとしている方が居ますが、食事量を落とすと筋肉も落ちるため、現状の筋力を維持する上では筋トレは欠かせないでしょう。CMでよくやっている某ダイエット会社でも取り入れています。短い期間で食事制限と筋トレで痩せるってやつです。でも期間が終わったらリバウンドしてしまうという話を良く耳にしますが、それ程トレーニングを継続するのは大変な事なんです(食事管理含む)。
筋トレで足が太くなるのが嫌だという方に
大丈夫です。足が太くなるまで追い込むなんて普通の人には出来ない。
痩せたいなら有酸素運動
超個人的見解になりますが、痩せたいだけなら全身的な有酸素運動(特にジョギング)です。目に見えて効果が出やすい。目安は100km走って脂肪1kg落ちると考えれば良いでしょう。
100kmで脂肪1kgって途方もないような気がしますが、実際やってみるとそうでもないです。1日5kmを月に20日で良いんです。休みの日はゆっくり10km走れば直ぐに達成しますよ。習慣化する最初の1ヶ月が辛いですが、ここを乗り越えればどうって事ありません。大会にエントリーするなどモチベーションを上げて取り組んでみて下さい。
ちなみに筋トレの運動そのものにも糖や脂肪の燃焼効果はありますが、持続できる時間が有酸素運動に比べて圧倒的に少ないので疲れる割に効果は薄いと言わざるを得ないです。
私は去年4ヶ月で500km弱走って4kg程度落ちました(今2~3kg戻りつつありますが・・)。有酸素運動で3~4kg痩せるとスっと見えるようです(これは久しぶりに会った人に言われました)。
膝が痛い方は水中ウォーキングやエアロバイクで。
まとめ
- 筋肥大のためには速筋を動員する事が重要
- 速筋の動員のためにはMAXの75%程度の負荷量が必要(一般的な筋トレの話です)
- 筋トレで痩せるのは本当に大変
- 痩せたいなら有酸素運動がおススメ(超個人的見解です)
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