体幹トレーニングの1つサイドブリッジのポイントを紹介します。
サイドブリッジは主にお腹の横(腹斜筋)のトレーニングとして効果の高いエクササイズです。
その他にも腰方形筋(背中の筋肉)、中殿筋(お尻の横側の筋肉)、前鋸筋(肩甲骨を保持する筋肉)などにも効果的に効きます。
いずれも左右の方向に対して身体のバランスをとるために超重要な筋肉群です。
あまり聞きなれない筋肉だと思うので、それぞれの筋肉のはたらきを説明します。
目次
各筋肉のはたらき
腹斜筋
腹斜筋は外腹斜筋と内腹斜筋と2つに分かれます。この2つは細かく言うと機能が違うのですが、両方とも上半身をねじる動きではたらきます。どちらか片方だけが働くという事はなく、両方一緒に働いてねじる動きとなります。
腰方形筋
腰方形筋は骨盤(腸骨)から一番下の肋骨(第12肋骨)にくっついている筋肉です。左右についている筋肉で、右に上半身を倒す時には右の腰方形筋が、左に倒す時には左の腰方形が働きます。また、上半身を後ろに倒す時には脊柱起立筋などの他の背筋群と一緒に両方の左右の腰方形筋が働きます。一般的に書物に載っているのはこのような説明になっています。
ただ、実際の運動で注意しなくてはいけないのが重力の関係を考えなくてはいけないという事です。下図を見てほしいのですが、上半身は右に倒していますが、この状態の時には重力で上半身が右側に倒れようとしています。この状態で右の腰方形筋に力を入れても可動域の限界をむかえて倒れるだけです。そのためこの姿勢を維持している時は、右に倒れないように左の腰方形筋が働いて引っ張っている状態となります(左腰方形筋の遠心性収縮)。
このように、実際に働いている筋肉がどこかという事は、重力の影響を考えて関節の位置と重心の位置から考えなければいけないというのが運動の難しいところです。
見た目の動きに惑わされてしまいがちなところですが凄く重要なポイントです。
中殿筋
中殿筋は股関節部分の横方向の安定性に重要な筋肉です。一般的には股関節を横に動かす筋肉として知られています。
これが立っている時にはどう働いているかという事ですが、下図のように左足1本でわずかに右に上半身が傾いている姿勢の時に、重力で右側に倒れてしまいそうな所を左の中殿筋が働いて骨盤を起こして体を真っすぐに戻そうとします。
前鋸筋
前鋸筋は肩甲骨と肋骨の間にある筋肉のため、体表からは一部しか触る事ができません。
手を大きく上げる時に肩甲骨を外に開いて肩を安定させています。また、下図のように腕立て伏せのような姿勢をとった時に肩甲骨を開いて適切な位置に保持する役割があります。肩の付け根から手を前方に突き出す動きは前鋸筋のはたらきによるところが大きいです。
前鋸筋のはたらきが不十分な時は肩甲骨が内転(肩が後ろに引けている感じ)します
サイドブリッジの実践
筋肉の説明が長くなりましたがサイドブリッジの紹介です。
負荷量は高いですが方法は簡単です。
まず横向きに寝ます。
次に片肘で身体を支えてその姿勢をキープします。出来るだけ頭から足先まで一直線になるように意識します。
主に下にした側の筋肉を働かせるトレーニングとなります。目安はゆっくり10秒数えて下さい。最初は5~6セットで十分と思います。
なお、画像では肘をついていますが、手のひらで支えても問題なしです。やり易い方でやってみて下さい。
注意点としては頭と足の軸を伸ばすように意識する事と、支えている肩がつぶれないように肩甲骨から床に伸ばす意識の2つがポイントです。
出来る方は足や手を天井に向かって上げてみて下さい。バランスをとるのは大変ですが、全身的なトレーニングになります。
インナーマッスルを効かせる時は姿勢の保持がポイントになります。姿勢を保持する時に活躍する筋肉なので、リズミカルな動きではなくゆっくり動いてと姿勢をキープする事が大切です。
まとめ
インナーマッスルトレーニングの1つサイドブリッジを紹介しました。
サイドブリッジは主に身体の横方向のバランスをとるための筋肉に効きます。
サイドブリッジのやり方は簡単ですが、負荷量は高いです。
一直線を意識して姿勢保持がポイントです。無理ない範囲で取り組んでみて下さい
以上です
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