肩甲骨の筋肉(インナーマッスル)のストレッチ方法を紹介します。
肩甲骨周囲のアウターマッスルといえば、前は大胸筋、後ろは僧帽筋と広背筋が代表的な筋肉で、その深部(インナー)にある筋肉をほぐしていきます。
本記事では肩甲骨の中でも前鋸筋、菱形筋、大円筋、小胸筋など姿勢に影響しそうな筋肉を中心に紹介します。
なお、同じ肩甲骨のインナーマッスルで腱板(ローテーターカフ)と呼ばれている肩関節を安定させる筋肉のストレッチは別記事にしています。
関連記事:肩のインナーマッスル(腱板)のストレッチ方法を紹介します。
目次
肩甲骨の筋肉の役割を簡単に説明します
前鋸筋
前鋸筋は肩甲骨を外にひらく動きで活躍します。また、前鋸筋は僧帽筋と共に肩甲骨を上方回旋させる機能もあります。これが機能しないと腕を上げる事が困難になります。弱りやすい筋肉です。
肩のつけ根から手を前に押し出す動作では必ず働いている筋肉です。
菱形筋
大菱形筋と小菱形筋をまとめて菱形筋と表現します。前鋸筋とは反対に肩甲骨を内側によせます。アウターマッスルの僧帽筋の中部と機能は似ています。これも弱りやすい筋肉です。
小胸筋
大胸筋の深部にある筋肉です。肩甲骨を前下方に引く方向に力が入ります。言い換えると肩甲骨を肋骨に引き寄せる方向です。
実際の肩甲骨の動きでは下方回旋という動きで活躍します。また、前鋸筋と共に肩甲骨を外にひらく働きもしています。
ほかにも、大きく息を吸う時に第3~5肋骨を引き上げて胸郭をひろげるなど。
硬くなりやすい筋肉です。
大円筋
腕をななめ後ろ(内側)に引く動きで活躍します。腕を引くという意味では広背筋と同じような機能があります。
おススメの動的ストレッチ
本題です。
ストレッチには大きく動的ストレッチと静的ストレッチに分けられます。
静的ストレッチは一般的に言われるストレッチで、時間をかけてジワーっと伸ばして筋肉をほぐしていきます。
対して動的ストレッチは可動範囲いっぱいに動かしながら筋肉をほぐしていくものです。どちらかというと筋トレとは言わないまでも、簡単なエクササイズというイメージの方がしっくりくると思います。
肩甲骨のインナーマッスルは姿勢の影響で弱りやすい筋肉と言えるので、動的ストレッチはおススメです。
肩回し
見たままです。コツは肩甲骨が円を描くのをイメージしながら肩を回していきます。
肩甲骨のインナーマッスルが全般的に動きます。
キャットストレッチ
四つ這いで肩甲骨を寄せて開いて(①と②)を繰り返します。
①で菱形筋のストレッチ、②で前鋸筋のストレッチとなります。
菱形筋がストレッチされている時、前鋸筋は収縮するため、ストレッチとインナーマッスルトレーニングを同時にやってしまおうという贅沢なやつです。
肩甲骨の静的ストレッチ
こちらはジワーっと伸ばすタイプのストレッチです。15秒程度、あまり痛くない範囲でお願いします
大円筋、小胸筋など
手を壁について肩を落とし込んでいきます。結構イタイっす。無理ない程度にお願いします。肩を落とす事で肩甲骨をよせるような動きでストレッチをかけます。
手の付く位置を変えると伸ばされる場所が変わります。
前鋸筋、小胸筋など
手を壁について、肩甲骨をよせる意識でからだを前に動かします。
親指を下に向けるようにすると(肩関節を内旋すると)、アウターマッスルの大胸筋がゆるむので、小胸筋にストレッチが掛かりやすくなります。
あと手を後ろで組んで下に伸ばしていく方法があります。小胸筋を伸ばすのは上記2つの方が伸びやすいと思いますが、これはやってて気持ち良いので好きなストレッチです。
立っても座ってもできます。
僧帽筋や菱形筋など肩甲骨を内によせる筋肉のエクササイズにもなります。イチオシのストレッチです。
菱形筋、広背筋など
手を組んで前に伸ばしていきます。アウターマッスルの広背筋も伸びます。ポイントは肩甲骨を外に開くのをイメージする事です。これも気持ち良いので好きなストレッチです。
手を伸ばす方向を変えると伸びる場所も少し変わります。
おわりに
肩甲骨周囲はあまりストレッチする事がない筋肉だと思いますが、姿勢に影響するところです。また、肩を使うスポーツしてる人は部分的に硬くなりやすい場所でもあります。
ケガを予防する意味でも1日1回でも取り組んだ方が良いと思われます。
おわり
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