LSD(ロング・スロー・ディスタンス)のメリットが分からない

LSDとスロージョギングは別物

ランニングの練習方法で、スロージョギングやLSD(ロング・スロー・ディスタンス)っていう言葉を聞いた事ありませんか?

両方ともゆっくり走るって事なんですが、微妙に違います。

この記事では両者の違いとLSDについて調べて実践した上で個人的な考えを書きました。

 

結論としては、スロージョギングは健康のためには良いけどLSDはあまりおススメしないという事です。

 

まず両者の違いは速さです。スロージョギングをもっと遅くしたものがLSDとなります。

 

目次

スロージョギングとLSDの速さ

両者の速さについて明確な定義はありませんでした。

ただ、スロージョギングの速さについては日本スロージョギング協会なる団体が

隣の人と話が出来るくらいの運動の強さでおこなうジョギング

一般社団法人 日本スロージョギング協会

と定義しています。

いわゆる普通の有酸素運動なるジョギングです。健康のためには本当に良いと思います。

 

一方、LSDについては明確にはっきりしていませんでしたが、普通のジョギングより遅いペース。目安として1kmあたり7~8分程度とあります。

実際走ったら分かりますが、かなり遅いペースです。早歩きで1km10分程度なので、ストレスを感じるレベルです。

 

スロージョギングは楽に走れるペース、LSDは楽に感じるよりも敢えて遅いペースというところです。

 


LSD(ロング・スロー・ディスタンス)のフォーム

フォームに関しても調べた限りでは正解は見つかりませんでした。人によって捉え方が違うようで、コレといった基準みたいなものはなかったです。

ただ、色々な情報に目を通したところ、一つ共通している事は実際のレースと同じフォームで走るのが理想という事です。

ゆっくり走って実際のレースと同じフォームって可能なのか?

同じフォームに見えても実際使っている筋肉は違うはず

 

LSD(ロング・スロー・ディスタンス)の効果

一般的に言われている効果は

・遅筋が発達する

・毛細血管が拡張する

というものです。これはまぁ有酸素運動ですから最もです。スロージョギングなどと同様と考えて良いでしょう。

ただし、ロングなので、時間は長くというのが重要です。60分以上、出来たら2~3時間というのが一般的なようです。

 

 

LSDを実践した感想

実践と言っても数回やってみただけなので、あまり偉そうな事はいえませんが、

やらなくても良い

というのが正直なところです。

誤解のないように言っておきますが、LSDを続けて記録が伸びたという方もいるでしょう。

ただ、一個人の感想としてスロージョギングは健康のためや長距離の足を作るためには良いと思っていますが、LSDに関してはメリットが良く分かりません。

速く走れる人や指導者にLSDをやって速くなったとか、○○さんが言っているとか言われても、それは真実ではないと思います。その方がLSDをやった事で速くなったかどうかは分かりません。

大体そういう人は意欲が高く、色々な練習を取り入れています。LSD1本で大会に臨む人はいないと思います。キロ7~8分でずっと練習してる人が、キロ5分で走ると息が切れます。そのため何らかの心肺機能トレーニングは取り入れています。

 

LSDをやらなくても良いと考える理由

下腿三頭筋(ふくらはぎ)への負荷が増えるが、股関節を使わない

LSDを実践する事のメリットとして足を作ると聞きます。しかし、本当にそうなんでしょうか?

まず、ゆっくり走るとフォームが崩れやすいです。

大体、ぴょんぴょん飛び跳ねるような走り方か、後方重心で腰を落としたようなフォームになります。

腰を高く保ち、背すじを真っすぐに伸ばすというのが理想というのは分かりますが、速度を落としてその姿勢を保とうとすると、どうしても上体を前傾してつま先を擦るような走りになると思います。

そうすると、下腿三頭筋への負担は大きくなり、股関節を使わない走りになってしまいます。これは、足関節への負担は増えるけど股関節周囲の筋肉を使わない事を意味します。そのため足を作るという観点からもあまり良くないと考えます。

 

フォームが小さくなる

股関節を使わなくなる事に加え、どうしても手や体幹の動きも小さくなります。これがエネルギー消費の少ないフォームだと考える方もいるかもしれませんが、私は全身をまんべんなく使う方が身体への負担が少なく結果的にメリットは大きいと考えます。

そもそも練習で肩甲骨や体幹、股関節の動きを小さくしてしまうと、その周辺の筋肉はあまり使われず、速く走る事が出来なくなってしまう懸念の方が大きいです。

 

時間が掛かる

LSDは長距離をゆっくりというトレーニングのため、時間が掛かります。慣れない内は30分、慣れたら2~3時間走るという記事を見ましたが、ダイエットやランニングの走力を上げるという観点では効率が悪いと思います。

ハーフマラソン以上の距離に出る人には足を作るという練習は必要だと思いますが、敢えて遅く走る事はしなくても良いんじゃないかと思うわけです。

実業団の方や時間が取れる方は別として、一般の人は平日に走るためだけのまとまった時間は中々取れないです。1週間に1~2日の休日にフォームを崩しかねないLSDを取り入れるメリットは少ないと考えます。

それなら普通のジョギングで同じ距離を走る方が良いと思います。

 

終わりに

LSD批判論のような記事になってしまいましたがあくまで一個人の感想です。LSDを取り入れた事でマラソンのタイムが上がったという方もいるでしょうし、絶対に間違っているという事ではないです。

ただ、限られた時間を練習に使うなら、もっと心肺機能を向上するような練習だったり、フォームを大きくするような練習に使う方が私のような一般市民ランナーには良いと思います。

 

以上です。

 

 

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日本の北の方に住んでいる30代男性です。 趣味:身体を動かす事。 仕事:医療系。 属性:社畜。 嫌な事でも笑顔で「YES」と答える事で様々な難局を切り抜けてきた経歴を持つ。壁と同化して存在感を消す事で飲み会を一次会で切り上げる特殊技能「ステルス」を備えている。 そんな私は仕事上、身体に関わる事を日々勉強しています。 これまで学んできた事や自身の経験から、出来るだけ役立つ情報を発信すべく立ち上げたブログです。 趣味であり、仕事でもある運動をメインテーマに扱っていきます。 皆様の身体や運動に関する疑問を解決する糸口になれば幸いです。