人に必要な栄養素は45~50種類あり、その内の3種類『糖質』『脂質』『たんぱく質』は3大栄養素と呼ばれています。この3大栄養素は身体を動かすエネルギーであり、栄養の基本となります。
5大栄養素とは、この3つに『ビタミン』と『ミネラル』を加えたものになります。ビタミンやミネラルは、3大栄養素の代謝を良くしたり、身体の調子を整える働きがあります。
目次
3大栄養素(『糖質』『脂質』『たんぱく質』)の働き
- 糖質:ごはん、パン、うどんなど麺、いもなど
- 脂質:肉や魚に含まれる油など
- たんぱく質:肉、魚、大豆、卵、牛乳など
エネルギー源として
主に身体(筋肉)を動かすエネルギー源となり、主に糖質と脂質が主力となります。このうち糖質は体内の保存量が少なく、足りなくなった時に『たんぱく質』が糖質の代わりにエネルギー源として使われます。
あと脳を働かせるエネルギーは糖質のみとなります。脳のエネルギー供給は生命維持のために最優先になるため、糖質が一定以上減った時に脳以外のエネルギー源をたんぱく質で補うようになります。この時、手足の筋肉を分解して出来たたんぱく質がエネルギーとなります。たんぱく質は栄養素として体内に保存出来ないので、エネルギーにするには身体の組織を分解する必要があるという事です。
1g当たりのエネルギー
- 糖質:4kcal
- たんぱく質:4kcal
- 脂質:9kcal
となり、脂質は高カロリーです。運動して糖質4kcal分を使うと1g落ちるのに対し、脂質は9kcal分使って1g落ちる計算になります。脂質は省エネとも言えますが、1kg分の脂肪を落とすには9000kcalの活動が必要なわけです(体内の脂肪には水分が20%含まれるので実際には×0.8の7200kcalほどの活動量)。
あと、同じ重さでもカロリーが高い食品は脂質の割合が高いという事になります。過剰なカロリーには注意が必要です。
身体をつくる基として
人の身体はたんぱく質で出来ています。皮膚、内臓、筋肉、血管、神経、毛、爪などあらゆる組織がたんぱく質です。と言っても全てが『たんぱく質』ではないです。
『脂質』も脳や神経、細胞膜などの一部分を構成しています。
※骨は50%がカルシウム(Ca)とリン(P)、水分15%、たんぱく質35%で構成されています。
※血液は約50%が水分です。人間の体重の約8%は水分の重さとなります。
たんぱく質の不足と過剰摂取
たんぱく質が不足すると、身体をつくる材料が足りなくなり代謝が低下します。筋量が落ちるのはもちろん、皮膚や血管の弾力も低下し免疫力も落ちます。
たんぱく質を過剰に摂っても基本的には腎臓でろ過されて尿と一緒に排泄されます。ただ、
- 腎臓に負担をかける事になる
- 脱水状態になる(たんぱく質を尿と一緒に出すため体内の水分が減るため)
という事に注意。
5大栄養素(+ビタミン、ミネラル)のはたらき
ビタミン
ビタミンは3大栄養素のはたらきをサポートします。つまりエネルギー代謝の促進や身体を作るサポートをします。
そしてビタミンはほとんど体内で作られないので食事から摂る必要があります。
人に必要なビタミンは13種類で、大きく分けると水に溶けない脂溶性ビタミン(ビタミンA、D、E、K)と水に溶ける水溶性ビタミンに分けられます。
水溶性ビタミンはいっぱい摂っても尿として排泄されますが、脂溶性ビタミンは摂り過ぎると体内(主に肝臓)に蓄積されていきます。
ミネラル
ミネラルはナトリウム、カリウム、カルシウム、リン、鉄、亜鉛など16種類の無機質の事です。
ミネラルは人体の一部を構成するのと全身の機能調整をしており、人間に必須の栄養素です。
※人体はほとんど『たんぱく質』で出来ていますが、全体の内の4%はミネラルで構成されています。
ミネラルも体内でつくる事が出来ないため、食べ物から補う必要があります。
というわけで栄養素の話でした。
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