最大酸素摂取量(Vo2Max)の基準値と測定方法について

最大酸素摂取量(Vo2Max)とは体重1kgあたり、1分間に体内に取り込む事の出来る酸素量を表し、全身持久力の指標となります。

単位はml/kg/分。

目次

基準値

年代別、性別の違いによる最大酸素摂取量の基準値(厚生労働省)。

最大酸素摂取量の基準

最大酸素摂取量の基準
健康つくりのための運動基準2013(厚生労働省)

これは平均値という表現ではなく、基準値という事でしたが、科学的根拠の説明に『日本人の性・年代別の平均以上の全身持久力を要する群は、最も全身持久力が乏しい群よりも生活習慣病等のリスクが約40%低かった』とあり、

()内の数値が年代別の平均と考えて良さそうです。

また、ランニングウォッチで有名なガーミンは年代別、性別の最大酸素摂取量の基準値を公開しており、数値としては以下の表になります。

男性

レベル Vo2Max(最大酸素摂取量 [ml/kg/分] )
20~29歳 30~39歳 40~49歳 50~59歳 60~69歳 70~79歳
優れている 55.4 54.0 52.5 48.9 45.7 42.1
非常に良い 51.1 48.3 46.4 43.4 39.5 36.7
良い 45.4 44.0 42.4 39.2 35.5 32.3
普通 41.7 40.5 38.5 35.6 32.3 29.4
悪い 41.7以下 40.5以下 38.5以下 35.6以下 32.3以下 29.4以下

女性

レベル Vo2Max(最大酸素摂取量 [ml/kg/分] )
20~29歳 30~39歳 40~49歳 50~59歳 60~69歳 70~79歳
優れている 49.6 47.4 45.3 41.1 37.8 36.7
非常に良い 43.9 42.4 39.7 36.7 33.0 30.9
良い 39.5 37.8 36.3 33.0 30.0 28.1
普通 36.1 34.4 33.0 30.1 27.5 25.9
悪い 36.1以下 34.4以下 33.0以下 30.1以下 27.5以下 25.9以下

これでおおよその目安は分かると思います。


測定方法

では自分がどの位の数値になるかという事なんですが、直接測定するためには呼気ガスでの測定が必要になります。マスクを着けて自転車エルゴメーターやトレッドミルに乗って全力で漕ぐやつです。これには設備が必要になるので一般的には使いません。

そのため間接的に測定する事になります

12分間走行テスト

別名「クーパーテスト」とも呼ばれます。12分間で走った距離からVo2Maxを計算します。一番簡単に測れると思います。

計算式は

① Vo2Max(ml/kg/分)=(12分間の走行距離(m)-504.9)/44.73

となります。

※クーパーテストは何種類か計算式があり、どれも似たような結果になるのですが出典元の分かっている上記を選びました。

なぜ計算式が何種類も出ているのかと言うと、実測値から回帰直線(式)を求めているからと思われます。そのため実験の度に新しい式が出てくるのだと推測されますが、どれも正解なんだと思います。

本記事で以前は

② Vo2Max(ml/kg/分)=12分間の走行距離(m)× 0.021ー7.233

の式を使用していました。①と②の式で出したVO2MAXの値を表にします。

式①と式②の違い

式①と式②の違い

20mシャトルラン

他にも20mシャトルランという方法で調べる事ができます。20m間の往復走で、何回往復出来たかを数えます。詳しいやり方は文部科学省のページで確認してください。

文部科学省 体力テスト実施要項(2001)

この20mシャトルランは2001年から学校の体力テストで使われるようになりました。私はやった事がないですが、説明を見ただけでキツそうな運動です。もし結果を知っている方のために結果とVo2Maxの関係表を載せておきます。

20mシャトルランとVo2Max(体力テスト実施要項2001 文部科学省)

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日本の北の方に住んでいる30代男性です。 趣味:身体を動かす事。 仕事:医療系。 属性:社畜。 嫌な事でも笑顔で「YES」と答える事で様々な難局を切り抜けてきた経歴を持つ。壁と同化して存在感を消す事で飲み会を一次会で切り上げる特殊技能「ステルス」を備えている。 そんな私は仕事上、身体に関わる事を日々勉強しています。 これまで学んできた事や自身の経験から、出来るだけ役立つ情報を発信すべく立ち上げたブログです。 趣味であり、仕事でもある運動をメインテーマに扱っていきます。 皆様の身体や運動に関する疑問を解決する糸口になれば幸いです。