呼吸方法としてはランニング中に限らず運動中や日常生活全般において鼻から吸う方が良いです。
ただしこれは一般的な話で、鼻のみで息を吸おうとすると、どうしても吸気量は少なくなります。出来れば鼻から吸った方が良いけどランニングで苦しい時はどちらから吸っても構わないというのが結論です。
また、呼吸全般に関して言うならば吸う事より吐く事の方が大事です。
ではまず、何で口よりも鼻から吸った方が良いのでしょうか?
目次
鼻で息を吸う事のメリット
鼻で息を吸う事にはメリットがあります。
チリやゴミなど防いでくれる
鼻毛にはチリ、ゴミ、花粉、ウイルスなどの異物を防いでくれる効果があります。言わばフィルターの役割です。さらに鼻の粘膜には抗菌作用があるためきれいな空気となります。
空気を体温に変えてくれる
鼻の中で外気を体温に変えてくれたり適度な湿度に変えてくれます。そのため肺や身体の温度を適温に保ってくれます。
余談ですが、人間の体温は平熱より1度下がると免疫力が3倍低下し、1度上がると5~6倍にアップすると言われています。これは体温が上がる事で白血球が活性化するためです。
※白血球は体内に侵入したウイルスなど異物を除去するように働くものだと捉えておけば概ね間違いないです。
口から吸う事のデメリット
これは鼻呼吸のメリットの逆で、ウイルスを直接体内に入れてしまうなどありますが、他にも
口が乾く
運動時はこれが一番のデメリットだと思います。口が乾くと本当に苦しいです。運動にはあまり関係ないですが、口が乾くと口臭がきつくなったり菌が繁殖しやすくなったり(虫歯など)します。
喉を傷めやすい
といった事が挙げられます。
以上から
健康のための有酸素運動を行うなら、口から吸わなくても済む程度の負荷量にした方が良いという事が言えます。
一方、息を吐く時はどうしたら良いでしょうか?
吐く時は口からと鼻からのどちらが良いか?
一般的な生活場面においては息を吐くのは鼻と口のどちらでも良いです。今のところ、メリットやデメリットについてははっきりした事が分かっていないようです。
ただし、スポーツや運動時には話が変わります。鼻から吐くだけでは瞬時に多くの空気を吐き出せません。スポーツや運動時は換気量が非常に重要になります。多くの酸素を肺に取り込むためにはしっかり吐かないといけません。しっかり吐けないと新たに取り込んだ空気の酸素濃度が薄くなってしまいます。
そのため苦しい時には口から吐いた方が楽(瞬時に大量の空気を吐けるため)になります。また、しっかり吐く事が出来れば自然に空気を取り込む事ができます。
余談になりますが、息が苦しいと感じるのは体内の酸素が足りないからではなく、二酸化炭素が増えるからです。体内の二酸化炭素が増えなければあまり苦しいとは感じないようです。なので、苦しい時ほどしっかり吐きましょう。
結局、ランニング時の呼吸は何を意識すれば良いのか?
結局のところ、ランニング時の呼吸は瞬時に大量の空気を口から出す事を意識した方が良いという事です。これが一番大事で、吐けないと吸えません。
そして、吸う時は出来れば鼻からが良いのですが、苦しくなってきたらそんな事は言ってられません。鼻と口の両方を使います。理想は口から吸わなくても良い程の心肺機能を手に入れる事なのですが、そんなに上手くはいきません。
それと呼吸のリズムです。手足の動きと換気量は直接関係はありませんが、呼吸と手足の動きが合わないとどうしても走りが乱れてしまいます。多くの方は自然に出来ていると思いますが、もし呼吸が上手く出来ていない方は歩数に合わせて呼吸をしてみて下さい。おススメは2歩で吐いて2歩で吸うという4歩で1呼吸です。
以上です。
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