数分という短時間の軽い運動を繰り返す『細切れ運動』が肥満予防に効果あり、という話です。
現代人は糖の摂り過ぎによって肥満となる事が多いです。
糖を一度に過剰に摂取すると食後30分程度で血糖値が急上昇します。これを抑えるのがインシュリンなのですが、筋肉や肝臓に取り込み切れずに余った糖は中性脂肪として蓄えられます。
つまり、血糖値のコントロールをする事が肥満予防のキモになるわけです。
当然、血糖コントロールにおいて重要なのは食事の摂り方ですが、運動も同様に大切です。
目次
短時間の軽い運動はガイドライン上でも推奨されている
『血糖値の上がる食後30分~1時間から、軽い有酸素運動20分以上で、週に150分以上』と昔から言われていました。
この20分以上という時間は現在でも【日本糖尿病ガイドライン2016】にも明記されていますが、近年になって
有酸素運動に関しては運動を分割した方が糖代謝を改善したとの報告もあり、
持続的運動である必要は必ずしもないと考えられる日本糖尿病ガイドライン2016
という一文も追加されています。
つまり、ここ数年の間に短時間の運動を繰り返す『細切れ運動』の効果が血糖値を抑えるのに有効である事が認められているのです。
一度に動く時間は短くても良いので、週に合わせて150分以上動けば良いという事です。
また、米国のガイドラインにも
座ったままの状態が3時間続いたら30分おきに休憩をはさみ軽い身体活動を推奨
米糖尿病学会ガイドライン2018
と、近年に細切れ運動の効果が認められているわけです。
この軽い身体活動というのは座ったままの足踏みやストレッチなど本当の軽作業です。
具体的にどのくらい動けば良いのか
結論は『30分おきに2分程度歩く相当の運動』です。
調べた文献の中には30分おきに1分40秒程度歩く事で血糖値が37%減少とか、60分おきに階段昇降3分間で血糖値が下がるという報告も上がっていますが、総じて軽めの運動で血糖値が下がるという結論になっています。
前に『有酸素運動を20分以上続けないと脂肪燃焼しないは言い過ぎ』という記事を書きましたが、わずかな運動でも血糖値の抑制⇒肥満予防という事が言えます。
ながら運動でも肥満予防に効果あり
血糖値の抑制という点でみると、何かをしながらの運動(ながら運動)は効果ありといえます。
そこで米糖尿病学会ガイドライン2018で推奨されている日常生活に簡単に取り入れられる身体活動を載せておきます。何かの参考になれば
日本生活習慣予防協会HPより引用
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