お尻の筋肉のストレッチ方法を紹介します。
下半身のストレッチというと、ふくらはぎとかハムスト(ももの裏)は伸ばす事が多いと思いますが、お尻の筋肉を伸ばす人は少ない気がします。
しかし、お尻の筋肉は股関節を安定させる事や姿勢と腰痛にメチャメチャ関連するので重要です。腰痛に関して言うと
動作時に股関節が大きく動く⇒腰を大きく動かさなくても良い
という事と、
着地の衝撃をお尻の筋肉で分散している
という事が大きいです。
ストレッチは筋肉痛、筋疲労の予防のために運動後にふくらはぎやハムスト、腸腰筋などとセットでおこなうと〇。
※残念ながらストレッチに尻痩せの効果はありません。
目次
お尻の筋肉と役割(めんどい人は飛ばしてね)
お尻は大殿筋という大きい筋肉に覆われています。そのためお尻の形をつくるのは大殿筋と言っても間違いないです。で、その奥に中殿筋や梨状筋など深部の筋肉が隠れているという構造になっています。
大殿筋
お尻の筋肉で最も大きい大殿筋のはたらきは
- 骨盤を後傾させる(腰を丸める)
- 股関節を伸展させる(足を後ろに動かす)、その他股関節を外転、外旋方向にも動かす
- 歩く時に衝撃を吸収する
が大きなところです。
※腰痛との関連でいうと、3の衝撃吸収の役割は大きいです。実際に慢性腰痛の人は大殿筋の筋力が弱いという報告もあります。
中殿筋
- 股関節を横に広げる
- 横方向に移動する時にも使う
- 片足立ちで立ってる時に横方向の安定に活躍する
外旋6筋(梨状筋、大腿方形筋、外閉鎖筋、内閉鎖筋、上双子筋、下双子筋)
大殿筋の奥にあり、インナーマッスルに分類されます。
主な役割としては外旋筋群という名前の通り、股関節を外旋します(外にねじる)。
もう一つ、股関節を骨盤に引き付けるという役割があります。すべてのインナーマッスルに共通している事ですが、動く時に関節を安定させるという役割です。
お尻のどこを伸ばせば良いのか?
どの筋肉を伸ばせば良いのか?という事なんですがとりあえず全部です。やってみて持ち良いと感じる箇所を重点的にやれば良いです。
大別すると大殿筋、中殿筋、外旋6筋に対して3種類となります。小殿筋という筋肉もありますが、個別に伸ばす事はしません。まとめて伸ばすというイメージです。
※個人的には大殿筋、梨状筋、中殿筋を軽く伸ばせば十分かなと思います。
実践
大殿筋+梨状筋
大殿筋は股関節の伸展、外転、外旋という作用があるため、伸ばす時は股関節を屈曲、内転、内旋の方向に動かすのが正しいストレッチ方向になります・・
が、
内転、内旋(内にねじる)しながら屈曲しようとすると、股関節の構造から十分に曲げる事が出来ません。股関節のつけ根が詰まったような感じが出てくると思います。
そのため股関節を外旋して体を前に倒して伸ばしていくのが一般的な方法となります。
まず大殿筋の上の方+梨状筋のストレッチ
骨盤を後傾する(背中を丸める)と大殿筋は伸びません、胸をはる意識が大切です。それと大殿筋は大きいので、足を内側や外側にずらすと大殿筋の伸びる場所も変わります。
※梨状筋は外旋筋ですが、股関節が60度以上屈曲すると内旋筋に切り替わります。つまり股関節が屈曲なら外旋でストレッチされる事になり、この図の体勢なら大殿筋と一緒に梨状筋も伸ばされる事になります。
あとこんな体勢とか
こうやって伸ばします。
個人的には椅子に座ってやるのが一番楽に伸ばせる気がします。
大殿筋の下の方+梨状筋のストレッチ
下の方を伸ばしたい場合は上半身を倒すのではなく足を持ち上げていきます。
筋肉は関節をまたいで骨と骨にくっついていますが、動かした側の筋肉が伸びやすいです。
中殿筋+梨状筋
中殿筋は股関節の外転と内旋の作用をする筋肉です。
そのため伸ばす時は股関節を内転、外旋するように動かすと伸びます。
※大殿筋の横の方や梨状筋も伸ばされます。
立ってやる方法として、正面から見てお尻を横に突き出して『くの字』になるという方法もあります。お好みで
外旋筋群(梨状筋は除く)
外旋筋群は股関節を外旋する作用のため、反対に内旋(内にねじる)する事で伸ばせます。
この図だと股関節が60度くらい曲がってるので梨状筋は伸ばせていないと思われます。あんまりやると膝の内側が痛くなったりするんでほどほどにお願いします。
2人いるならうつ伏せで膝を90度に曲げた状態で足を外側に倒してもらう方が良いかと
こんな感じです。これだと股関節は0度なので梨状筋も伸ばせます。
さいごに
一般的にはお尻の大きい筋肉(大殿筋、中殿筋)は姿勢の影響で弱くなりやすい傾向があります。そのため長期的には尻筋トレの方が優先度は高いと考えます。
ただ、長時間立ち仕事して腰がだるくなった後にお尻のストレッチをすると腰が楽になるのを経験的に感じており、ストレッチも併用していく方が良いと思います。特に運動後は。
コメントを残す