ダイエットの方法は色々紹介されていますが、最もおススメな方法は有酸素運動です。特にランニング。
目次
体重を落とす理屈は簡単
無理な食事制限はおススメしない
簡単な話ですが、体重を落とすためには摂取カロリーより消費カロリーを多くすれば良いだけです。 OUT>IN
そのためには食事制限が手っ取り早く感じます。確かに食事制限は体重減少という意味では直ぐに効果が出ます。
ただ食事制限は例外なく筋肉量が落ちます。これは食事量が少なくても生きていけるようにエネルギー消費の多い筋肉を落とすように身体が変化するからです。
さらに筋肉が落ちる事で、今までと同じ活動量を維持しようとしても疲労感が増して楽をするようになってしまいます。暴飲暴食されてきた方でない限り、筋量が落ちて活動量が落ち結果的に消費カロリーも落ちるという悪循環が生まれます。
加えて言うなら筋量減少は不良姿勢の原因になります。せっかく体重が落ちても貧相に見えたり、悪い姿勢で不健康そうに見えてるのでは本末転倒です。
食事制限+筋トレは辛いよ
そのため食事制限+筋トレというダイエット方法があります。これも確かに痩せます。効率で言うと一番良いかもしれません。
ただ、問題なのは続けなければいけないという事です。糖質制限した状態で多量の糖を必要とする筋トレを行うのは過酷という事が容易に想像できると思います。
目標があって期間を決めて取り組むには良いかもしれませんが、長期的に取り組むのはかなりシンドイです。
ランニングの利点
私はもっと長期的なスパンで取り組める有酸素運動がダントツのおススメです。特にランニングは良い。
・なんせ続けやすい。
・そして走っていて気持ちが良いから精神面のリフレッシュになる(最初は辛いかもしれないが)
・長時間続けられるので、筋トレなど高負荷の運動と比べて運動そのものの消費カロリーが大きくなる。
・代謝が良くなる
・血糖値が下がりやすい身体になる
・持久力アップ
などなど。
じゃあどの位走れば効果が出るのかなど以下に書いていきます。
栄養と代謝

効果的な時間や距離を話す前に、まず栄養と代謝について説明しなければいけません。
人の3大栄養素は『炭水化物(糖質)』『脂肪』『たんぱく質』の3つです。
この内エネルギーとして使われるのは糖と脂肪です。
たんぱく質は筋肉や血管、靭帯、皮膚など人間の身体を構成するための栄養素です。ただ、糖が枯渇してきた時、筋肉が分解されてたんぱく質がエネルギー源となりますが、普通は糖と脂肪をエネルギー源と考えて問題ないです。
糖は筋肉と肝臓に蓄えられており、貯蔵できる量は個人差もありますが、成人男性で1000kcal程度です。
脂肪は皮下や内臓にを中心に、ほぼ無尽蔵に蓄えられます。70kgで体脂肪が25%なら17~18kg相当です。
で、糖は1gで4kcal、脂肪は1gで9kcalとなります。
1000kcalの糖は250g程度
17kgの脂肪は15万kcal超えるくらいかと。
余った糖は脂肪に変わる
糖を身体に貯蔵できる量は以外と少ないです。加えて言うと、筋肉が減少すると糖を一度に蓄えられる量が減ります。
食事制限で筋肉量が減ると、糖を蓄えられる量が減ります。
で、余った糖分は脂肪に変わります。ちなみに脂肪から糖には変わりません。
食事制限で太りやすい体質になるのはこういった理由があります。
そのため長期的に、健康的に痩せるなら運動は必須です。
どの位走れば痩せる
1gの脂肪は9kcalと上記しましたが、身体の脂肪には水分が含まれているため、実際には脂肪1gを7.2kcalの運動量で消費する事ができます。
つまり、1kgの脂肪を落とすのには7200kcalを消費する必要があります。
距離でいうとどの位かは体格など個人差もありますが、ゆっくり10㎞走って500~600kcal程度が目安とされています。
私の場合はランニングウォッチで測ると700~800kcal程度と表示されます。
100km走って5000~6000kcalってところです。
つまり、体脂肪は目安として120~140km程度走って1kg落ちます。私は体感的には100kmで1kg減っているかなと思います。
全然ダメじゃんと思うかもしれませんが、慣れたら月100kmなんてすぐですよ。半年続けば6km落ちます。見た目がシャープになります。
私は4か月で冬眠に入ったので今はちょっとアレですが。
ダイエットのためのランニングの効果的な速さは

前提として言っておきますが、激しい運動になる程、消費カロリーは大きくなります。つまり、同じ時間を走るなら全力に近い方が消費カロリーは大きいです。
よく、ゆっくり走ると脂肪燃焼効率が上がるためゆっくり走りましょうみたいな事が言われていますが、ダイエットのみの観点で言うと速く走った方が効果は高いです。間違いなく。
確かに、ゆっくり走ると糖よりも脂肪の方がエネルギーとして使われる比率は上がりますが、糖を使う比率が上がっても消費カロリーが一緒ならダイエット効果は一緒です。食事で余った糖は脂肪に変わるからです。食後のエネルギー補給の事を考えると、脂肪燃焼効率と言われる類の話は全く無視して構わないです。
ただ、激しい運動は続かないので、無酸素運動にならない程度の強度にする必要はあります。
無酸素運動と有酸素運動の境目の強度は以下に示します。
一般の健常者では55~60%VO2Maxであるのに対し、よくトレーニングされたスポーツ選手になると80%VO2Maxにもなると言われている。
※VO2Maxは運動強度の事です。60%VO2Maxとは、最大運動強度の60%程度の事です。
運動療法学 総論 p245:奈良 勲,(株)医学書院.
この無酸素運動と有酸素運動の境目の強度は個人差がありますが、体感的にはゼーゼーしない程度の強度という事になります。または数十分は続く強度です。
この強度を数値で知りたい時は目安の心拍数(脈拍数)を計算しておくと良いです。
カルボーネン法
カルボーネン法と呼ばれている有名な計算方法です。
(220-年齢-安静時心拍数)×運動強度+安静時心拍数 = 心拍数
例えば30歳で安静時心拍数が60回/分の人が70%の強度で運動しようとした場合
(220ー30ー60)×0.7+60 = 151回/分 となり、
60%の強度で運動しようとした場合は
(220ー30ー60)×0.6+60 = 138回/分 となります。
有酸素運動は20分から効果が出るという都市伝説
関連記事を張っておきます。良かったらみて下さい
参考:有酸素運動を20分以上続けないと脂肪燃焼しないは言い過ぎ
走る時間と代謝についての話です。
良く有酸素運動は20分続けないと意味がないと思っている人も多いと思いますが、そんな事はないです。
有酸素運動時間 | 脂肪 | 糖 |
10分 | 40% | 60% |
20分 | 50% | 50% |
30分 | 60% | 40% |
これは運動時間と消費エネルギーの割合です。最初は糖が多く使われて、徐々に脂肪の割合が増えるという事を表していますが、運動開始直後も脂肪は結構燃えています。
個人差もあるし正確には異なりますが、おおよそこんな感じです。
時間はあまり気にしなくて良いと思います。
20分くらいしたら脂肪燃焼効率が上がるのを過剰に表現した結果『20分以上は必要』と言われるようになったのでしょう。
気になる人は5分くらい歩いてから走ったり、軽いストレッチをすると良いと思います。
何にせよ、最初は無理なく続けられる程度にとどめれば良いと思います。
一度にたくさん走らなくても良いので、とにかく走る習慣を身につける事がすべて。
大会に登録してモチベーションを上げたりするのもおススメ。
まとめ
- 食事制限のみは筋肉が落ちるのでダメ。疲れやすくなるため活動量が落ちて結果消費カロリーが減る。
- 食事制限は筋肉が落ちるので糖の貯蔵量が減る。余った糖は脂肪に変わる(食事量が戻った時にリバウンドする)。
- 糖質制限+筋トレは続けるのがつらい
- 長期的に健康体になるには有酸素運動が良い。特にランニングは手軽
- 120~130kmで脂肪1kg。ちょっとずつやればそんなに無理な距離じゃないです。
- 走る速さは長く走れそうって感じる程度の速さ。
- 無理せず走る事を習慣にしましょう
以上です。
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