股関節内転筋群のストレッチ方法と効果

内転筋のストレッチ

立ち仕事で疲れてくると腰が痛くなったりしませんか?

全ての方に当てはまる事ではないですが、股関節の影響かもしれません。

 

人は無意識下では必要最小限の力で動こうとします。

ちょっと物を拾ったりする時に股関節を使わずに腰を曲げたり、いわゆる代償動作で済ませようとします。楽に動くのは悪い事ではないですが、身体の一部にだけ負担を掛ける動きを繰り返すのは絶対に良くないです。

特に股関節は、意識していないと使う事が少なく、特に内転筋群は骨盤を安定させるために力が入り易く固くなり易い筋肉です。この筋肉を柔軟にする事は身体の負担を軽減する上で大切です。

この記事では、そんな股関節の内転筋群をストレッチする方法等について書きました。

 

目次

股関節の内転筋群とは

股関節の内転筋群は5つあり、それぞれ微妙に作用が違います。

  • 恥骨筋
  • 短内転筋
  • 長内転筋
  • 大内転筋
  • 薄筋

共通しているのは、全て股関節を内側に閉じる動きで働くという事です。

そのため、ストレッチは股関節を横に開く動作で行うのですが、薄筋だけは股関節と膝関節をまたぐ二関節筋のため伸ばし方に注意が必要です。

股関節の内転筋群

股関節の内転筋群

骨盤と大腿骨を結んでいます

 


 股関節内転筋群の働き

股関節の内転筋群は横方向のバランスに大きく影響します。

もっと言うと、内転筋群は骨盤に付着している筋肉なので、骨盤の動きに影響します。

以前、股関節を横に開く中殿筋という筋肉(股関節の外転筋)が横方向のバランスに影響すると書きましたが、内転筋群も同様に影響します。

参考:バランスで大切な中殿筋の鍛え方を5つ紹介

 

というより、外転筋と内転筋、両方の筋肉がバランス良く機能しないと姿勢を維持できません。

どちらか一方が機能していれば良いという事はないです。

 

股関節の内転筋群は硬くなりやすい

普通に生きていると、内転筋群の柔軟性は低下する事が多いです。

要因は色々ありますが、立ち仕事が多い方など、骨盤を固定するために内転筋群が収縮し続ける事が一因にあります。特に、腰が痛い時は内転筋群を強く収縮させ骨盤が動揺しないように働きます。

また、力仕事をする時も、骨盤を安定させるために骨盤周囲の筋肉が働きます。使い過ぎにより柔軟性が低下します。

そのため、ストレッチなどで内転筋群を伸ばしてあげる事が重要です。

 

内転筋群のストレッチの効果

内転筋群のストレッチをする事で

  1. 内転筋群の筋疲労や筋肉痛がやわらぐ。
  2. 股関節の柔軟性が向上する

といった効果があります。さらに、股関節の柔軟性が向上する事で、

  • 股関節を大きく使えるため腰椎の代償が少なくなる。
  • 前でも横でも、大きく一歩を踏み出した時に骨盤を安定させる。
  • つまり姿勢やバランスの改善につながり腰痛予防にもなる。

という2次的な効果もあります。

 

ストレッチ方法

 

その1

①床に座って両足の裏を合わせます。

②上半身を前に倒していきます。この時、骨盤を立てて下さい。背中を丸めて骨盤を寝かせてしまうとストレッチが上手くかかりません。

股関節の内転筋ストレッチ

股関節の内転筋ストレッチ

 

その2

薄筋のストレッチになります。薄筋だけは2関節筋のため、膝を伸ばした姿勢じゃないとストレッチできません。

①その1の状態から片膝を伸ばします。

②伸ばした足の付け根を軽く内側にねじる様に動かします。

③股関節の付け根から上半身を倒していきます。図のように、前ではなく膝が曲がっている方に倒していきます。この時も骨盤は立てたままです。

薄筋のストレッチ

薄筋のストレッチ

 

これはハムストリングスのストレッチと似ています。ハムストリングスのストレッチから、股関節の付け根を内側にねじる様にすれば薄筋のストレッチになります。時間がある時はハムストリングスのストレッチも一緒にやりましょう。

ハムストリングス(太ももの裏)のストレッチする理由とやり方

 

その3

立って行う方法です。

足を横に開いて図のように上半身を倒していきます。

股関節内転筋群のストレッチ

股関節内転筋群のストレッチ

 

注意点として

①背中は曲がらないようにして股関節の付け根を曲げていく。

②骨盤は寝かさないで立てる(背骨は伸ばすイメージ)

③つま先と膝は前を向ける事。つま先が横を向いてしまうとハムストリングスのストレッチになるので✖。ただし、つま先と膝の向きを多少変える事で、内転筋群でも伸ばす筋肉が変わるので、少しずつつま先と膝の向きを変えて伸びる感覚を試してみよう。

股関節内転筋群のストレッチー補足

補足

 

立ってやると足の緊張が抜けにくいため難しいですが、場所を問わないため出来るなら覚えといた方が良いです。座っても同様に出来ます

 

その他にも開脚を行う事で内転筋を伸ばすという考えもあります。参考までに

開脚前屈ができない方は骨盤を立ててください!股関節のストレッチ

 

まとめ

  • 股関節の内転筋群は5つある。
  • いずれも股関節を内側に閉じるための筋肉のため、ストレッチでは股関節を横に開く
  • 股関節の内転筋群は固くなりやすいため定期的に伸ばしましょう
  • 姿勢とバランスの改善にも役立ちます
  • ストレッチでのポイントはいずれも骨盤を立てて行う事、ハムストリングスのストレッチにならないように注意する事
  • ストレッチは痛気持ち良い程度にとどめて下さい。

 

以上です。

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日本の北の方に住んでいる30代男性です。 趣味:身体を動かす事。 仕事:医療系。 属性:社畜。 嫌な事でも笑顔で「YES」と答える事で様々な難局を切り抜けてきた経歴を持つ。壁と同化して存在感を消す事で飲み会を一次会で切り上げる特殊技能「ステルス」を備えている。 そんな私は仕事上、身体に関わる事を日々勉強しています。 これまで学んできた事や自身の経験から、出来るだけ役立つ情報を発信すべく立ち上げたブログです。 趣味であり、仕事でもある運動をメインテーマに扱っていきます。 皆様の身体や運動に関する疑問を解決する糸口になれば幸いです。