有酸素運動を続けると太りやすい体質になるんじゃないかという疑問に答える

有酸素運動を続けると太りやすい体質になるのか

 

これは有酸素運動を続けると太りやすい体質になるからやらない方が良いんじゃないかと悩んでいる方に向けたメッセージです。

 

目次

有酸素運動を続けると太りやすい体質になるのか?

有酸素運動は長時間続けると、低エネルギーで生きていけるように身体が変化していきます。つまり長時間の運動に対応できるように、体内のエネルギーをなるべくロスしないように蓄えるようになります。

つまり「YES」です。

しかし、この結論はこの記事を検索した人が知りたい本当の真実ではないと思っています。なので、流し読みで良いので最後まで目を通して下さい。

 

筋肉は熱産生する事でエネルギーを消費する

筋肉は動かす事以外にも熱を産生する事にエネルギーを使っています。エネルギーの内6~7割は熱に変わって消費されています。寒い時にブルブル震えるのは筋肉を動かす事で熱を産生して体温を維持しようとしているんです。

 

で、筋肉には速筋繊維と遅筋繊維があり、有酸素運動では遅筋繊維が主に発達します

私の尊敬する石井直方先生によると

日常生活で重要な役割を果たしている遅筋繊維はエコにつくられている

出典:日経Gooday 筋肉博士石井直方のやさしい筋肉学 第32回 有酸素運動でリバウンドしやすいのは科学的な理由があった,2016.

とのこと。

要約すると、遅筋繊維は熱産生量が少ないため、消費カロリーが低くなるという事です。

 

さらに、筋肉が熱を発生させる時、筋肉を動かす事で熱を産生する機構と、筋肉を動かさなくても熱を産生する機構があるそうです。

遅筋繊維は、後者の筋肉を動かさなくても熱を産生する機能が速筋繊維に比べて低いという事が研究で分かっているそうです。

なので、有酸素運動を続けると、太りやすい体質になるというのは真実だと言えます。

そのため、続けていた有酸素運動を止めるとリバウンドするという話が飛び交っています。・・・が、有酸素運動だろうが筋トレだろうが食事制限だろうが止めればリバウンドします。でも結局時間をかければ元の体形に戻ります。その時の食生活や運動習慣に合わせて体形は変化するってだけです。

 


有酸素運動は太りやすい体質になるから止めといた方が良い?

ここで勘違いしてはいけないのが有酸素運動は太りやすい体質になるからダイエットには良くないって考えてしまう事です。

上記の話はあくまでアスリートや準アスリート的な人の話で、「今日は休みだから20km位走るかな~」ってさらっと考えてしまえるような人達の話です。大会の近い週6部活動レベル、もしくは月間走行距離が数100kmのような人の話。僕ら一般人にはあまり関係のない話です。

20~30分程度のジョギングや週に1、2回のヨガ教室程度ではほとんど影響がないと考えて良いです。むしろそれ位なら日常生活レベルの運動量なので、逆にその位の運動量は維持していないと体質以前の問題。

筋トレでも有酸素運動でも、体質を変える位のトレーニングはハードです。気長に続けられる程度の有酸素運動ではほとんど影響はないと考えて差し支えありません。

結論。『気にするな

 

ダイエッターは体質の改善だけに目を向けてはいけない

トレーニングでは体質の改善にだけ目がいきがちですが、ダイエッターにとって大切なのは1日トータルのカロリー消費量です。ハードな有酸素運動は痩せにくい体質になるかもしれませんが、変わっても数10kcal/日程度です。

それに筋トレでも有酸素運動でも続けていると、筋力や心肺機能が向上し、動く事が楽に感じます。そのため、結果として日常での活動量が増えるため消費カロリーは増えます。ちょっと痩せにくい体質になる事よりも、日常での活動量が増える事の方がはるかに恩恵が大きいです。

日常生活での活動量を増やした状態が習慣化してしまえばダイエットは成功したも同然です。

 

おわりに

言いたかったのは運動はした方が良いよって事です。別にそれが有酸素運動でなくても構わないと思っています。

もし、「体質が変わるなら有酸素運動はしない方が良いのかと考えて踏み出せないでいる人がいたとしたら、それは勿体ないと思いこの記事を書きました。そんな方は見方を変えて、一日トータルの活動量に目を向けた方が良いです。

健康的な範囲で運動を続けましょう。

 

いつかこの記事が誰かの役に立ちますように

関連記事①:有酸素運動を20分以上続けないと脂肪燃焼しないは言い過ぎ

関連記事②:有酸素運動を続けると筋肉は本当に落ちるのか

 

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ABOUTこの記事をかいた人

日本の北の方に住んでいる30代男性です。 趣味:身体を動かす事。 仕事:医療系。 属性:社畜。 嫌な事でも笑顔で「YES」と答える事で様々な難局を切り抜けてきた経歴を持つ。壁と同化して存在感を消す事で飲み会を一次会で切り上げる特殊技能「ステルス」を備えている。 そんな私は仕事上、身体に関わる事を日々勉強しています。 これまで学んできた事や自身の経験から、出来るだけ役立つ情報を発信すべく立ち上げたブログです。 趣味であり、仕事でもある運動をメインテーマに扱っていきます。 皆様の身体や運動に関する疑問を解決する糸口になれば幸いです。